「MTB専用ですが、何か?」という潔さが魅力、「2FO FLAT」

2015/12/02

「MTB専用ですが、何か?」という潔さが魅力、「2FO FLAT」

『2FO Flat』と『Boomslang Pedals』の組み合わせの話だ。おそらくなかなか話題に上がらないこの二つの組み合わせだが....

スポーツバイクにはビンディングペダルだ、という常識がまかり通る中で、そもそもバイクカンパニーが、自社で純正のフラットペダルとフラットペダル用シューズをリリースしているという事実がオオゴトである。純正というのはつまり、それが一緒に使われることで、そのメーカーの理想とする性能を達成するもの(だと信じている)ので、自社のブランド名を冠しているというところからにも、その自信が感じられる。

『2FO Flat Shoes』と『Boomslang Pedals』の組み合わせの話だ。おそらくなかなか話題に上がらないこの二つの組み合わせだが、実際に使ってみると、なかなかに唸らせられる点がたくさんある。まずはこの、そのフラットペダル専用(って言っても、ビンディング用でなければ絶対フラットペダル専用だよな)シューズ、『2FO Flat』のことをお伝えしよう。

このシューズを履いていろいろ試していると、MTBのライドを真剣に考え、そのために必要なものはなんだろう、をスペシャライズドが実直に形にしたシューズなんだなという気持ちが伝わって来る。マット・ハンターに代表されるスペシャライズドMTBライダーたちの意見を反映しているのかと思うと、より頼もしい。

一番の特徴は、つま先部が、スニーカーのように布地の編み上げではなく、ラバーのような水を通さない素材でできていること。しかも少し硬めであること。このがっちりとしたつま先部の作りが、実際に山に入るとイキて来る。

この安全靴のような作りが、山中のタフでラフな状況にもへこたれない。つい岩や根っこやペダルにつま先がヒットして指先ジーン、なんてことがない。ラバー系の防水素材なのだが、ある程度の通気穴が空いているので、蒸れにくい。雨降るエンデューロレースでも、つま先濡れて気持ち悪い、がほとんどなくて素晴らしかった。

全体的には硬めのはき心地で、ソール自体もいわゆるサイクリングシューズのように硬めである。スニーカーというよりローカットのブーツという感覚だ。その全体的な硬さも山を登る時には、登山靴のようにソール全体がしならず粘るというか、登りやすいなという感覚になる。その硬めの作りから、日常的に履くシューズではないかもしれないが、ライド用シューズだとして考えれば問題ない。僕が得意とする輪行ライドで駅の乗り換えをトコトコ歩いても、全くもって問題ない。

そしてシューズオタクが気になるソール部だが、これは全く問題ないの一言で十分だ。純正の『Boomslang Platform Pedals』でも、プラスチックのフラットペダルでもこのシューズを使ったが、ソールの形状なのか、純正との組み合わせだと、まるでビンディングの用に十分以上に食いつくのだが、これはまた別の記事でお伝えしよう。

さて、なにより気に入っているのが、このアッパーのタン(足甲の上にくるクッション素材)についた、ゴムバンド。これが最高に使える。特に靴を脱ぎ履きする機会の多い我々日本のカルチャーでは、さくっと脱げてさくっと履けるシューズでないと、ライド途中で座敷の蕎麦屋に入った時になかなかに難渋する。

紐を緩めてこのバンドの下に潜らせておけば、そのまま脱ぎ履きできる楽ちんシューズとなる。紐を縛るときも、全体を閉めるというより、つま先部をルーズにして足首部だけぎゅっと締めれば、シューズ全体がしっかりしているため、つま先部がゆったりとしたそのままに走れる。蝶結びにして縛った紐はブラブラさせずに、このバンドの下に入れるのだ。そうすれば、紐がチェーンリングに引っかかって危ない思いをすることもない。このバンドは、すべての紐付きMTBシューズにあって欲しい装備である。ここだけでも、ライダーが本気で作ったんだな、という気持ちが伝わって来る。

これまで実際のMTB山ライドに、いろんなシューズを履いてきた。というのも、膝の前十字靭帯をぶち切ったことがありそれ以来、足が固定される=膝の方向性が制限されるビンディングシューズを意識的に避けてきたからだ。キャンバス地のスニーカーからアウトドアブーツまで、さまざまMTBで試してみた。それら経験をもとにこの2FOを一言で言えば「いつでも頼れるMTBシューズ」だ。

作った連中も、マウンテンバイクを走る悪状況の中でも、足をしっかりとガードするブーツとしての役目を与えたはずだ。「なんか履きやすくてライドもできるスニーカー系」という、わりとそこらから出ている中途半端なシューズではなく、「MTB専用ですが何か?」という確固としたスタンスが、このシューズ一番の魅力である。MTB仲間による「こういうのあったらいいよね」という決意というか潔さが、もろもろの細かなこだわりを超えて光り輝き、そのためライドに行く日には並んだシューズの中から、ついこいつを選んでしまう結果となっている。

2FO FLAT シューズの詳細はこちら > 

【書き手】中村浩一郎:
MTB歴25年ぐらいのライダーで物書き。長旅からダートジャンプまでフラットペダル派。MTBライド中はちょっとした挙動でもバイクが体についてくるビンディングペダルは結果的に安全ではある。が、本文中の理由と、フラットペダルに慣れると、根っこジャンプ時にナチュラルひねりの癖でビンディングペダルが空中で外れることもあってちょっと怖くて、最近はあまりビンディングを使ってない。

関連記事:
フラペでMTB乗りますか?もしそうなら絶対試すべき2FO FLATについて (2015年11月16日)

2015/12/02

「MTB専用ですが、何か?」という潔さが魅力、「2FO FLAT」

『2FO Flat』と『Boomslang Pedals』の組み合わせの話だ。おそらくなかなか話題に上がらないこの二つの組み合わせだが....

「MTB専用ですが、何か?」という潔さが魅力、「2FO FLAT」

スポーツバイクにはビンディングペダルだ、という常識がまかり通る中で、そもそもバイクカンパニーが、自社で純正のフラットペダルとフラットペダル用シューズをリリースしているという事実がオオゴトである。純正というのはつまり、それが一緒に使われることで、そのメーカーの理想とする性能を達成するもの(だと信じている)ので、自社のブランド名を冠しているというところからにも、その自信が感じられる。

『2FO Flat Shoes』と『Boomslang Pedals』の組み合わせの話だ。おそらくなかなか話題に上がらないこの二つの組み合わせだが、実際に使ってみると、なかなかに唸らせられる点がたくさんある。まずはこの、そのフラットペダル専用(って言っても、ビンディング用でなければ絶対フラットペダル専用だよな)シューズ、『2FO Flat』のことをお伝えしよう。

このシューズを履いていろいろ試していると、MTBのライドを真剣に考え、そのために必要なものはなんだろう、をスペシャライズドが実直に形にしたシューズなんだなという気持ちが伝わって来る。マット・ハンターに代表されるスペシャライズドMTBライダーたちの意見を反映しているのかと思うと、より頼もしい。

一番の特徴は、つま先部が、スニーカーのように布地の編み上げではなく、ラバーのような水を通さない素材でできていること。しかも少し硬めであること。このがっちりとしたつま先部の作りが、実際に山に入るとイキて来る。

この安全靴のような作りが、山中のタフでラフな状況にもへこたれない。つい岩や根っこやペダルにつま先がヒットして指先ジーン、なんてことがない。ラバー系の防水素材なのだが、ある程度の通気穴が空いているので、蒸れにくい。雨降るエンデューロレースでも、つま先濡れて気持ち悪い、がほとんどなくて素晴らしかった。

全体的には硬めのはき心地で、ソール自体もいわゆるサイクリングシューズのように硬めである。スニーカーというよりローカットのブーツという感覚だ。その全体的な硬さも山を登る時には、登山靴のようにソール全体がしならず粘るというか、登りやすいなという感覚になる。その硬めの作りから、日常的に履くシューズではないかもしれないが、ライド用シューズだとして考えれば問題ない。僕が得意とする輪行ライドで駅の乗り換えをトコトコ歩いても、全くもって問題ない。

そしてシューズオタクが気になるソール部だが、これは全く問題ないの一言で十分だ。純正の『Boomslang Platform Pedals』でも、プラスチックのフラットペダルでもこのシューズを使ったが、ソールの形状なのか、純正との組み合わせだと、まるでビンディングの用に十分以上に食いつくのだが、これはまた別の記事でお伝えしよう。

さて、なにより気に入っているのが、このアッパーのタン(足甲の上にくるクッション素材)についた、ゴムバンド。これが最高に使える。特に靴を脱ぎ履きする機会の多い我々日本のカルチャーでは、さくっと脱げてさくっと履けるシューズでないと、ライド途中で座敷の蕎麦屋に入った時になかなかに難渋する。

紐を緩めてこのバンドの下に潜らせておけば、そのまま脱ぎ履きできる楽ちんシューズとなる。紐を縛るときも、全体を閉めるというより、つま先部をルーズにして足首部だけぎゅっと締めれば、シューズ全体がしっかりしているため、つま先部がゆったりとしたそのままに走れる。蝶結びにして縛った紐はブラブラさせずに、このバンドの下に入れるのだ。そうすれば、紐がチェーンリングに引っかかって危ない思いをすることもない。このバンドは、すべての紐付きMTBシューズにあって欲しい装備である。ここだけでも、ライダーが本気で作ったんだな、という気持ちが伝わって来る。

これまで実際のMTB山ライドに、いろんなシューズを履いてきた。というのも、膝の前十字靭帯をぶち切ったことがありそれ以来、足が固定される=膝の方向性が制限されるビンディングシューズを意識的に避けてきたからだ。キャンバス地のスニーカーからアウトドアブーツまで、さまざまMTBで試してみた。それら経験をもとにこの2FOを一言で言えば「いつでも頼れるMTBシューズ」だ。

作った連中も、マウンテンバイクを走る悪状況の中でも、足をしっかりとガードするブーツとしての役目を与えたはずだ。「なんか履きやすくてライドもできるスニーカー系」という、わりとそこらから出ている中途半端なシューズではなく、「MTB専用ですが何か?」という確固としたスタンスが、このシューズ一番の魅力である。MTB仲間による「こういうのあったらいいよね」という決意というか潔さが、もろもろの細かなこだわりを超えて光り輝き、そのためライドに行く日には並んだシューズの中から、ついこいつを選んでしまう結果となっている。

2FO FLAT シューズの詳細はこちら > 

【書き手】中村浩一郎:
MTB歴25年ぐらいのライダーで物書き。長旅からダートジャンプまでフラットペダル派。MTBライド中はちょっとした挙動でもバイクが体についてくるビンディングペダルは結果的に安全ではある。が、本文中の理由と、フラットペダルに慣れると、根っこジャンプ時にナチュラルひねりの癖でビンディングペダルが空中で外れることもあってちょっと怖くて、最近はあまりビンディングを使ってない。

関連記事:
フラペでMTB乗りますか?もしそうなら絶対試すべき2FO FLATについて (2015年11月16日)

カテゴリ:
MTB
エキップメント
キーワード:
2FO
中村浩一郎
MTBシューズ

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