中級者によるSPECIALIZED 製品レビュー Vol.10  STIX / FLUX

2016/11/02

中級者によるSPECIALIZED 製品レビュー Vol.10 STIX / FLUX

寒さが本格化してきたある日。昼過ぎから夜にかけて時間が空いたので、近場の「境川サイクリングロード」を走ってきた。

東京都町田市からスタートし、神奈川県藤沢市を通って江ノ島まで続く境川サイクリングロード(愛称:境川ゆっくりロード)は往復60km程度の距離。都心からでもちょっとした空き時間に利用できる手頃なコースだ。著名な観光地がゴールなので、目的意識も持ちやすい。

町田駅近辺からスタート。このあたりはまだ通行人が多いので、慎重に進む。

ほとんどの区間が自転車と歩行者の専用道路になっており、一般道よりはるかに走りやすい。少し道を入れば、日本の原風景的景色を楽しむこともできる。

中間地点にはトイレ、バイクラック完備の休憩所があり、休日の午前中ともなると境川で汗を流すサイクリストたちで賑わう。その先には廃墟マニアに有名な旧横浜ドリームランドのエンパイアホテルが見える(ホテルが1995年に閉館してから10年間は廃墟同然だったが、現在は横浜薬科大学の施設として使われているらしい)。田園風景のなかに唐突にあらわれる21階建てのビルに、何度通っても目を奪われる。


休憩所からから少し進んだ写真の十字路を右へ曲がると、日本一小さい牧場「飯田牧場」にたどり着く。しぼりたての牛乳から作られたソフトクリームやジェラートは絶品だが、さすがに今日はちょっと寒いのでスルー。しぼりたての牛乳を使った温かいカフェオレがあったら、冬場も絶対に寄ると思う。

藤沢市内の「藤沢橋」に到着。ここから467号線を進むルートもあるが、できるだけ大通りを避けたい筆者は脇道を通って住宅街を抜ける。そして境川の幅が広くなってきたら、江ノ島はもう目の前だ。


ゴール! なんとか日が沈む前に江ノ島に到着することができた。脚が残っていれば、134号線を右に曲がることで大磯方面へ出られるし、左に曲がれば鎌倉や、ヒルクライム好きに有名な「湘南国際村」へ出ることができる。心地よい疲労感と達成感を味わいながら、次の行く先を思案する。この自由な瞬間こそがロードバイクの醍醐味ではないだろうか。だが今日は門限が近づいているので、残念ながらサイクリングロードを引き返す。

行きの調子の良さは追い風のせいだったことに帰り道で気づく、というサイクリングあるあるに悩まされながら、藤沢を過ぎたあたりで完全に日が沈んでしまった。

 

日が沈んだサイクリングロードは昼間から一転。最高に楽しかった道が、最高に怖い道へ変わる。街灯が少なく、街中から離れていることもあって、周囲が信じられないほど暗くなってしまうのだ。


だから法令で定められるまでもなく、ライトは必須。ちょうどスペシャライズドの「Stix Sport Combo (スティックス・スポーツ・コンボ)」と「Flux Elite Headlight(フラックス・エリート・ヘッドライト)」を装備していたので、これ幸いと試してみた。ちなみに「Stix Sport Combo」はその名の通り、ヘッドライトとテールライトがセットになったものである。(注:2015年、2016年モデルのFlux, Stixはリコールが発表されています。詳細はこちらをご覧ください

STIX SPORT COMBOをチェック >   
FLUX EXPERT HEADLIGHT をチェック > 

「Stix」はその名のとおりスティック状で、USBメモリのようにコンパクトなライトだ。実際にパソコンのUSB端子や、スマホのUSB充電器にそのまま差し込んで充電ができる。ハンドルへもUSB端子をマウントする仕様になっており、とても合理的だ。

「Flux」(写真:右)はミニUSBケーブルを経由して充電するタイプとなっている。


「Stix Sport」は、スペシャライズドのライトラインナップのなかでもっとも光量の少ないモデルだが(最大発光時70ルーメン/1.5時間持続。最小発光時14時間持続)、小さな発光部からは想像もできないほど明るく、光がワイドに広がるのが特徴だ。遠くを照らすまでの光量は不要で、そのぶん小型で軽量なものが欲しい人におすすめ。

Stix Sport Tail Llight(スティックス・スポーツ・テールライト)」も視認性は良好。個人的にはテールライトは後方の車両に気づいてもらえればOKだと思うので、よほどの暗さでない限りStix Sport Tail Lightで不足はないはずだ(最大発光時14ルーメン/2.8時間持続。最小発光時18時間持続)。


筆者が使用する「Flux Elite Headlight」は、2016年度にラインナップされたもので。現在は、「Flux Expert Headlight」がラインナップしており、こちらの出力は400〜1200ルーメンと非常に明るい。

FluxはStixより大きいが、そのぶんよりワイドに、遠方もしっかり照らしてくれた。先の路面状況がわかるので、ルートのほとんどに街灯がなかったり(今日のサイクリングロードはまさにそう)、初めて通る道だったりする場合は、こちらの方が圧倒的におすすめだ。持続時間の短さは気になるが、ブルベなどで本格的に夜間を走破するのでなければ問題ないだろう。

おかげでなんらトラブルにあうことなく出発地点の町田へ戻ることができた。

気が付けばもうすぐ冬... 走り込みに最適な季節といわれるが、実際は日照時間が少なく、走行時間も限定されてしまう。しかし高性能なライトがあれば、今回の筆者のように夕方、または夜明け前の空き時間を有効に使うことができる。家庭がある、仕事がある、しかし自転車に乗る時間も工面しなくてはならない。そんな我々中級ライダーにとって、ライトはもっとも優先すべきアイテムなのかもしれない。

【筆者紹介】:成田ケンイチ
初心者というには時間が経ちすぎ、上級者というには遅すぎる中級者ライダー。サイクリングロードは安全第一でいきましょう。小学館自転車部所属。

関連記事:
中級者によるSPECIALIZED 製品レビュー Vol.9 PURIST WATERGATE BOTTLE(2016年6月13日)
中級者によるSPECIALIZED 製品レビュー Vol.4 GRAIL LONG & ELEMENT 1.5(2016年2月3日)  

2016/11/02

中級者によるSPECIALIZED 製品レビュー Vol.10 STIX / FLUX

寒さが本格化してきたある日。昼過ぎから夜にかけて時間が空いたので、近場の「境川サイクリングロード」を走ってきた。

中級者によるSPECIALIZED 製品レビュー Vol.10  STIX / FLUX

東京都町田市からスタートし、神奈川県藤沢市を通って江ノ島まで続く境川サイクリングロード(愛称:境川ゆっくりロード)は往復60km程度の距離。都心からでもちょっとした空き時間に利用できる手頃なコースだ。著名な観光地がゴールなので、目的意識も持ちやすい。

町田駅近辺からスタート。このあたりはまだ通行人が多いので、慎重に進む。

ほとんどの区間が自転車と歩行者の専用道路になっており、一般道よりはるかに走りやすい。少し道を入れば、日本の原風景的景色を楽しむこともできる。

中間地点にはトイレ、バイクラック完備の休憩所があり、休日の午前中ともなると境川で汗を流すサイクリストたちで賑わう。その先には廃墟マニアに有名な旧横浜ドリームランドのエンパイアホテルが見える(ホテルが1995年に閉館してから10年間は廃墟同然だったが、現在は横浜薬科大学の施設として使われているらしい)。田園風景のなかに唐突にあらわれる21階建てのビルに、何度通っても目を奪われる。


休憩所からから少し進んだ写真の十字路を右へ曲がると、日本一小さい牧場「飯田牧場」にたどり着く。しぼりたての牛乳から作られたソフトクリームやジェラートは絶品だが、さすがに今日はちょっと寒いのでスルー。しぼりたての牛乳を使った温かいカフェオレがあったら、冬場も絶対に寄ると思う。

藤沢市内の「藤沢橋」に到着。ここから467号線を進むルートもあるが、できるだけ大通りを避けたい筆者は脇道を通って住宅街を抜ける。そして境川の幅が広くなってきたら、江ノ島はもう目の前だ。


ゴール! なんとか日が沈む前に江ノ島に到着することができた。脚が残っていれば、134号線を右に曲がることで大磯方面へ出られるし、左に曲がれば鎌倉や、ヒルクライム好きに有名な「湘南国際村」へ出ることができる。心地よい疲労感と達成感を味わいながら、次の行く先を思案する。この自由な瞬間こそがロードバイクの醍醐味ではないだろうか。だが今日は門限が近づいているので、残念ながらサイクリングロードを引き返す。

行きの調子の良さは追い風のせいだったことに帰り道で気づく、というサイクリングあるあるに悩まされながら、藤沢を過ぎたあたりで完全に日が沈んでしまった。

 

日が沈んだサイクリングロードは昼間から一転。最高に楽しかった道が、最高に怖い道へ変わる。街灯が少なく、街中から離れていることもあって、周囲が信じられないほど暗くなってしまうのだ。


だから法令で定められるまでもなく、ライトは必須。ちょうどスペシャライズドの「Stix Sport Combo (スティックス・スポーツ・コンボ)」と「Flux Elite Headlight(フラックス・エリート・ヘッドライト)」を装備していたので、これ幸いと試してみた。ちなみに「Stix Sport Combo」はその名の通り、ヘッドライトとテールライトがセットになったものである。(注:2015年、2016年モデルのFlux, Stixはリコールが発表されています。詳細はこちらをご覧ください

STIX SPORT COMBOをチェック >   
FLUX EXPERT HEADLIGHT をチェック > 

「Stix」はその名のとおりスティック状で、USBメモリのようにコンパクトなライトだ。実際にパソコンのUSB端子や、スマホのUSB充電器にそのまま差し込んで充電ができる。ハンドルへもUSB端子をマウントする仕様になっており、とても合理的だ。

「Flux」(写真:右)はミニUSBケーブルを経由して充電するタイプとなっている。


「Stix Sport」は、スペシャライズドのライトラインナップのなかでもっとも光量の少ないモデルだが(最大発光時70ルーメン/1.5時間持続。最小発光時14時間持続)、小さな発光部からは想像もできないほど明るく、光がワイドに広がるのが特徴だ。遠くを照らすまでの光量は不要で、そのぶん小型で軽量なものが欲しい人におすすめ。

Stix Sport Tail Llight(スティックス・スポーツ・テールライト)」も視認性は良好。個人的にはテールライトは後方の車両に気づいてもらえればOKだと思うので、よほどの暗さでない限りStix Sport Tail Lightで不足はないはずだ(最大発光時14ルーメン/2.8時間持続。最小発光時18時間持続)。


筆者が使用する「Flux Elite Headlight」は、2016年度にラインナップされたもので。現在は、「Flux Expert Headlight」がラインナップしており、こちらの出力は400〜1200ルーメンと非常に明るい。

FluxはStixより大きいが、そのぶんよりワイドに、遠方もしっかり照らしてくれた。先の路面状況がわかるので、ルートのほとんどに街灯がなかったり(今日のサイクリングロードはまさにそう)、初めて通る道だったりする場合は、こちらの方が圧倒的におすすめだ。持続時間の短さは気になるが、ブルベなどで本格的に夜間を走破するのでなければ問題ないだろう。

おかげでなんらトラブルにあうことなく出発地点の町田へ戻ることができた。

気が付けばもうすぐ冬... 走り込みに最適な季節といわれるが、実際は日照時間が少なく、走行時間も限定されてしまう。しかし高性能なライトがあれば、今回の筆者のように夕方、または夜明け前の空き時間を有効に使うことができる。家庭がある、仕事がある、しかし自転車に乗る時間も工面しなくてはならない。そんな我々中級ライダーにとって、ライトはもっとも優先すべきアイテムなのかもしれない。

【筆者紹介】:成田ケンイチ
初心者というには時間が経ちすぎ、上級者というには遅すぎる中級者ライダー。サイクリングロードは安全第一でいきましょう。小学館自転車部所属。

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