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RETUL FIT(リトゥールフィット)でトライアスロン世界最高峰レースに挑む(後編) トライアスリート孫崎虹奈がフィッティングを受けた理由

2020/01/24

RETUL FIT(リトゥールフィット)でトライアスロン世界最高峰レースに挑む(後編) トライアスリート孫崎虹奈がフィッティングを受けた理由

昨年アイアンマン台湾を制し、2020年のKONAスロットを獲得した孫崎虹奈さん。夢の舞台に向け、「RETUL FIT」を受けることになりました。

今回初めてフィッティングに挑戦したまごちゃんこと孫崎さんに、やってみようと思ったきっかけや、実際の感想、トライアスリートならではのフィッティングの重要性について、話を伺いました。

前編はこちらから>

まごちゃんとは?
孫崎 虹奈(まごさき・にじな)1994年、大阪府生まれ。日本体育大学トライアスロン部出身。雑誌『Triathlon Lumina』のイベント担当。競技歴11年、競泳出身の強みを生かし指導も行う。『Lumina』「KONAチャレンジ」のメンバー兼サポートアスリート。2019年アイアンマン台湾で女子総合優勝を果たし、2020年のKONAスロット(出場権)を獲得。
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【KONAチャレンジって何?】
ロングディスタンス・トライアスロン(水泳3.8q/自転車180.2q/ランニング42.2km)の世界最高峰レースKONA(アイアンマン世界選手権)。トライアスリートなら誰もが憧れる夢舞台への出場を目指す、チャレンジ企画。これまで、どうしてもその夢には届かなかったトライアスリートが、KONA出場という超難関を突破するためには、どんなアプローチが必要なのか? プロジェクトリーダーの竹谷賢二さん(TK)とともに、世界中のどこでも体系立てた解説がなされていない、この壮大なテーマについて仮説を立て、選ばれたチャレンジアスリートたちが実地検証していくスペシャル・プロジェクトです。
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ースイム、バイク、ランの3種目を順番に行うトライアスロン。フィッティングをすることには、トライアスロンの競技特性上、どんなメリットがあると思いますか。

トライアスロンは、3種目すべてで力を出さなければ勝てません。でも、出し切って次の種目でつぶれてしまっては意味がありません。バイクのあとのランは、自転車の上でいかにラクに過ごせるか、身体への負担をいかに軽減できるかが肝。バイクで余計なエネルギーを使ってしまうと、ランのタイムは大きく変わってきます。実際に、無理な姿勢のままバイクで飛ばしてランでは歩いている…というトライアスリートは少なくありません。

フィッティングは、「今の身体でベストパフォーマンスを発揮する」ためにバイクを人の特徴に合わせていくもの。自分が一番心地よい乗り方をバイクがサポートしてくれるのですから、次にランを控えるトライアスリートにとっては、心強い味方になると思います。

私は、KONAスロットを獲得したアイアンマン台湾で目標だった時速平均30qに届きませんでした。無理をすれば出せたと思うのですが、ランへの影響を考えると28qが限界だった。でももし、空気抵抗を避けながら一番ラクな姿勢がとれたのなら、30qまでスピードを上げても、ランも調子よく走り切れたのではないか。私がフィッティングを受けようと思った理由には、そんな悔しさもありました。

―トライアスリートには、スイム、バイク、ランそれぞれ自分の得意分野がありますよね。フィッティングはそれぞれの特徴に応じた効果があるのでしょうか。

周りを見ると、バイクからトライアスロンにくるよりも、競泳やラン経験者でトライアスロンに挑戦する人の方が多いですね。ランナーは、身体の使い方が比較的固く、身体の前傾角度や足首が曲がる角度に特徴があります。水泳もそうですが、身体の使い方がその競技に特化していると、筋肉や関節の使い方が異なります。「水泳をやっている人はこの関節が柔らかい」「ランナーはこの筋肉が固い」とさまざまな特徴があるので、フィッティングをした方が格段にラクに走れるようになると思います。

―実際にRetül フィットを受けてみて、周りのトライアスリートにもおすすめしたいですか。

そうですね。でもLuminaのお客様には「バイクを購入したタイミングでフィッティングした」という方もいるので、私の方が「はやく(フィッティングを)やりなよ」と言われていました(笑)。トライアスロン歴1年の、バイクがすごく速いお客様は、最初からポジションをしっかり見てもらっていました。「自転車はまったくつらくない」とおっしゃるのは、バイクがきちんと身体をサポートしているからだと思っています。

実際に、Luminaでトライアスロンに挑戦している多くのお客様を見ていても、お金をかけてフィッティングをしている人は、自分で試行錯誤しながら調整している人よりも、成長スピードが速いと感じます。

学生時代は、フィッティング料の3万円がすごく高額で、周りでもやっている人はほとんどいませんでした。でもよく考えると、バイク自体に何十万と投資しているのですから、そこで最高のパフォーマンスを発揮できるようポジションを合わせないともったいない。バイク自体はすごくよいものでも、身体に合わなければ本来の良さを出せません。フィッティングによって、バイクの投資額に合った価値をしっかり享受できた方がお得! 今回フィッティングをして、ようやく気付きました(笑)。

―孫崎さんは、オリンピック・ディスタンスからロング・ディスタンスに転向して1年半ですよね。KONAスロット獲得に向けてどんな努力をしたのでしょう。

実は、アイアンマンは2回しか出たことがないんです。2018年のアイアンマン台湾では、ランニングもかなり歩いてしまったしボロボロの結果で…。でも自分に足りないものは持久力だとわかったことで、やるべきことがはっきりしました。

スピードを出す練習はオリンピック・ディスタンスでずっとやってきたので、そこにはフォーカスせず、「長時間動き続ける」ことに注力しました。仕事と仕事の間の移動を、走れる距離であればすべてジョグにしたり、バイクもスピードではなく「足を回し続ける」ことに集中したり。距離で練習量を決めるのではなく、30分で1時間でも、練習「時間」をとにかく増やしました。本番つらくなったときに、「空いた時間は全部練習したんだから大丈夫」と思える自分でいたかったんです。


20代らしい若さを見せる一面も。

―その生活を1年間継続する意志の強さに感服します。

逆に「1年で結果を出そう」と思っていたからできました。

もともと「KONAチャレンジ」は私自身が企画者でもあり、発足した2018年当初、「挑戦するトライアスリートの皆さんをサポートしよう」と思っていました。なのに「まごちゃんも当然メンバーとしてKONA目指すよね?」という周囲のプレッシャーに押されてやることになった(笑)。チャレンジというからには、自分で目標達成のリミットを決めよう、やり切ることなくだらだらと続けるのはやめようと思いました。

―またKONAに向けてトレーニングの日々ですね。

そうですね。そして、KONAチャレンジの企画者として、現在32人のメンバーにどうアドバイスができるか、いかにモチベーションアップにつながるサポートができるかという挑戦もあります。

―孫崎さんは、トライアスロンを11歳で初めて今も続けています。改めて、トライアスロンの魅力とは何ですか。

いい意味でサボれるところかな(笑)。「今日は自転車乗りたくない」という日はスイムをすればいいし、スイムが嫌ならランニングにすればいい。すべて持久系競技なので、なにかしらやっておけば心肺機能は保たれますし、長距離に耐えうる筋肉を作ることができます。レース本番でも、バイクつらいなぁと思っていたらランがくるから、苦しいのにうれしくなっちゃう(笑)。常にリフレッシュできるのが、私には合っています。

高校までは競泳と陸上を部活でやってきましたが、両方ともタイムを競うスポーツ。タイムが出ないと練習が本当につらくて、やらなくちゃいけない、でもなかなか伸びない…というジレンマが苦しかった。一方トライアスロンは、タイムも含めて自分が練習してきたことがそのまま結果に出ます。誰かと競うというよりも、何がよかったのか、課題は何だったのか自分で振り返って、その課題を克服するために新たな試行錯誤を始められます。それもまた、長く続けられる理由かもしれません。

―ありがとうございました。2020年、KONAまでのトレーニング頑張ってください!

孫崎さんのフィッティングを担当したフィッター・佐藤さんの話
高いフィジカル能力と経験値、専門性の高い知識が相まって、当初は完成されたポジションに見えました。
しかし、アセスメント結果を参照しながら、実際にフィットしていくと、お悩みが改めてあきらかに。フィッターとして発見と学びの多い機会となりました。ありがとうございます。
この先はコーチのもとでカラダの開発を続けていただいて、フィッティングによる検証とバイク調整を3ヶ月ごとにおこなっていきましょう。目標達成のお手伝いができれば幸いです。
 

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【インタビュアー・筆者紹介】田中瑠子
ライター・編集者。スポーツからビジネスまで人物インタビューを多く手がける。2016年9月に九十九里トライアスロンでオリンピック・ディスタンスデビュー。クロールが苦手なため平泳ぎを貫き、無事完走。
田中さんの記事はこちらから>

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